「共産党が性交渉の原則違法化を公約にした!」と騒ぐ人って…

 もうあと2週間弱で参院選の公示がされるが、このほど共産党の参院選公約について「共産党が性交渉の原則違法化を求めている!」と騒ぐ連中がいることを知った。厳密に言えば、このほど共産党が発表した参院選公約ではなく、先月発表した性暴力・性犯罪を根絶するために提案した諸政策にかみついていた連中がいたことが顕在化してきた、という感じか。
 共産党の性暴力・性犯罪根絶政策にかみついた連中をまとめたサイトがこちら。→ https://togetter.com/li/1368727

 ちなみに共産党が提唱する性暴力・性犯罪根絶のための政策は、このような具体案を掲げている。

■刑法の性犯罪規定を抜本的に改正します

 2017年の刑法改正は、性犯罪を非親告罪とするなど、長年に及ぶ関係者の尽力が実りました。しかし、強制性交等罪の「暴行・脅迫要件」が残され、性交同意年齢が13歳にとどまるなど、国際水準からは大きく遅れています。

 現行法では、「同意のない」性交=強制性交であっても、被害者が拒否できないほどの「暴行・脅迫」があった、もしくは、酒や薬、精神的支配などにより抵抗できない「抗拒不能」の状態にあったと認められなければ、犯罪になりません。

〇強制性交等罪の「暴行・脅迫要件」を撤廃し、同意要件を新設します。

〇性交同意年齢を16歳に引き上げ、子どもへの性暴力は罪を加重します。子どもが被害者の場合は時効を停止するなどの見直しを行います。

〇日本共産党は、刑法の性犯罪規定の抜本改正が必要だと考えます。同時に、幅広いみなさんが、立場の違いをこえて、知恵と力を合わせることを呼びかけます。

 要は今回の共産党の提案は「日本の性犯罪の基準は国際水準からも大きく遅れているから、それを正そうぜ!」と言っているにすぎない。それなのになぜか、共産党の提案に異を唱える(イチャモンをつける)連中は、共産主義のイメージと絡めて「共産党がヤバいことを言っている」と先走っている印象がある。
 だいたい共産党は性暴力・性犯罪根絶のための政策提案において上記のように「幅広いみなさんが、立場の違いをこえて、知恵と力を合わせることを呼びかけます」と書いているとともに、こうも主張しているのよな。

 同意要件について、「冤罪が増える」などの批判がありますが、重要なことは、人権と人間としての尊厳を守るという立場から、性犯罪をなくし、被害者を救済するために、現行法の不備をどうするのか、知恵を出し合うことではないでしょうか。立場の違いをこえて、知恵と力を合わせることをよびかけます。

 さっき紹介したまとめサイトでも「冤罪が増える」という疑問(個人的にはイチャモンが大半と思うが)があったが、共産党としてもそうした声は織り込みずみというわけ。だいたい準強姦をやらかした田畑毅衆院議員(現在は辞職)に対して「うまくやれ」と伊吹文明が言っていた自民党ですら、参院選公約に性犯罪・性暴力の根絶を盛り込んでいる
 いわば性暴力・性犯罪の根絶は国内世論の趨勢(すうせい)なわけよな。てわけで「推定有罪ガー」と吠える人たちも腹をくくって性犯罪をなくす、被害者を救済するために知恵を出せ、力を合わせろと俺は言いたい。

 しっかしあれよな。今回共産党の提案に噴き上がっている連中てのは、ついこないだの「痴漢に安全ピン」の件で異常な過剰反応した皆さんのことを思い出すわ。ほぼほぼ層が重なっているんじゃないの?

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