能島龍三『遠き旅路』を読んでます

 実はいま夏休み中ですが、この期間を利用して柄にもなく読書に勤しんでいます。
 読んでいるのは能島龍三さんの長編小説『遠き旅路』(新日本出版社)。一昨年に「しんぶん赤旗」に連載していたのをまとめたものです。

 日中戦争に出征した青年の兵隊を主人公にした作品で、私は新聞連載時は断片的に読んだくらいでした。単行本で読み直しているところです。
 まだ序盤ですが、戦闘中の描写に凄みがありますね。活字なのに死に直面した場面の生々しさが情景として浮かび上がってきます。
 帝国軍人として正しくあろうとする真面目な青年将校の主人公が、どうこの戦争が生み出す世界の矛盾に気づき、葛藤を乗り越えていくのか見所です。何しろ結末をまだ知りませんからね、赤旗でパラパラ読んでいたはずなのにw

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