「マクロ経済スライド」と言う名の「志位の罠」

 記事タイトルの元ネタは「孔明の罠」ね。ネットのAAにもなった横山光輝「三国志」で、司馬懿仲達が諸葛亮孔明の才を恐れるあまり「待て 慌てるな これは孔明の罠だ」て部下を諭すやつな。まあタイトルで仲達にたとえられているのは安倍晋三首相なのだが、仲達にとっては名誉棄損も甚だしい案件で迷惑この上なかろうw

 安倍首相は22日、日本テレビ系「ウェークアップ!」に出演して己の言いたいことを言ったらしい。さすが首相自身が「熟読しろ」と国会で言い放ったほど、総裁を務める自民党の機関紙を自認している読売新聞系列のテレビ局の面目躍如と言ったところか。
 しかしこの番組での安倍の独演会に目を光らせた人間がいる。日本共産党委員長の志位和夫だ。彼は自身のtwitterで、安倍の演説の「ある点」を衆人環視のもとにこう引きずり出した。以下は該当ツイートのキャプ画像である。

(志位和夫の6月22日のツイートから)

 安倍は19日の党首討論で、年金問題解決のために志位が「マクロ経済スライド」廃止の提案に対し「廃止には7兆円かかる。ばかげた話だ」と言い放っていた。日テレでも同趣旨の話をしたらしい。そこで言質を取ったとばかりに志位の上記のツイート↑である。
 志位は党首討論直後の会見で、安倍の答弁について日本共産党が提唱する「三つの提案」の財源7.5兆円と混同した「とんでもない勘違い」と批判した。こうした批判は、リアルタイムで党首討論を聞いていた俺も想定していたけれど、一方で志位はこうも言っていたのよね。↓

「もし『マクロ経済スライド』をなくすのに7兆円かかるということが本当だとすると、『マクロ経済スライド』によって7兆円の年金を奪うということになりますから、大変なことに本当はなるはずなのですが、そこらへんの矛盾はお構いなしのむちゃくちゃな答弁だったと思います」

 どうよw 志位はまるで安倍首相が党首討論で「三つの提案」の財源7.5兆円と「マクロ経済スライド」廃止のための財源(1兆円)を混同するのを事前から見越していて、彼の「勘違い」を利用する形で「マクロ経済スライド」の問題点をあぶり出す気まんまんだったと言えまいか。
 年金問題の元凶たる「マクロ経済スライド」は庶民のなけなしの年金から7兆円を奪う代物だった。統計的な検証はこれからだろうが(共産党は既に試算しているかもしれない)、今後安倍首相はこの問題で日々釈明を迫られることにおびえるはめになろう。
 この「志位の罠」が成功するには、安倍政治に怒る一人ひとりが参院選で力を発揮することが何よりも重要である。さあ、安倍をどんどん追い詰めようぜ。

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